直径30cmのピザ1枚と、直径20cmのピザ2枚。同じ厚さの丸いピザだとしたら、表面積の合計はどちらが大きいでしょうか。答えは30cmの1枚です。身近な数学の雑学・第8回では、「直径が増えると面積はどれだけ増える?」を考えます。
- 円の面積は半径×半径×π。直径の倍率を2回掛ける。
- 30cmの1枚は20cmの2枚より面積が12.5%大きい。
- 面積だけでは値段・厚さ・具の量・好みまで比べられない。
円の面積は、直径を半分にして計算
半径rの円の面積はπr²です。数学教育団体MATHCOUNTSの教材でも、ピザの直径を2で割って半径を求め、面積を計算しています。出典:PIZZA PARTY PREDICAMENT(2026年10月10日確認)。ここからの20cm・30cmは本記事で用意した仮想のサイズです。
For a circle, A = πr².
MATHCOUNTS「PIZZA PARTY PREDICAMENT」
20cmなら半径10cmなので、面積は100πcm²。2枚では200πcm²です。30cmなら半径15cmなので、225πcm²。したがって225π÷200π=1.125、30cmの1枚が12.5%大きいと分かります。πは共通なので、比べるときは消せます。


2枚のほうが多そうに見えても、直径の差は縦にも横にも効くんですね。注文するときのサイズ表が、ちょっと違って見えてきそうです!
直径が1.5倍なら、面積は2.25倍
20cmから30cmへは直径が1.5倍。半径も1.5倍なので、面積は1.5×1.5=2.25倍になります。これは小さいピザ1枚との比較です。小さい2枚との比較では2.25÷2=1.125倍になるので、比較相手を混ぜないようにしましょう。
一般に、同じ形の円で直径がk倍になれば面積はk²倍です。直径が2倍なら面積は4倍。1割大きい直径なら、面積は1.1²=1.21倍で21%増えます。長さの増え方を、そのまま面積に当てはめることはできません。
20cmの2枚と同じ面積になる直径は?
必要なのは200πcm²。半径をRとするとπR²=200πなので、R=√200=10√2。直径は20√2cm、約28.28cmです。直径を2倍の40cmにする必要はありません。
実際の注文では、面積以外も考える
この計算はピザを正確な円として扱い、厚さが同じとしたモデルです。耳も含めた上面全体を数えています。焼き上がりの形、厚さ、具の量、耳の幅が違えば、重さや食べ応えは面積比だけでは決まりません。
値段も比べるなら、同じ条件の架空の例として20cmが1000円、30cmが2200円だとします。小さい2枚は2000円、大きい1枚は2200円。大きいほうの「1cm²当たりの価格」は小さいほうの44÷45倍、約97.78%です。面積当たりでは約2.22%安くなりますが、支払総額は200円増えます。これは実際の店舗価格ではありません。
人数、食べ切れる量、分けやすさ、違う味を選べるかも判断材料です。面積の計算は、注文を決めるための一つの道具として使ってみてください。
確認問題:直径が10%小さくなると?
直径が0.9倍なら、面積は0.9×0.9=0.81倍。面積は19%減ります。「直径10%減」と「面積10%減」は同じではありません。
「身近な数学の雑学」これまでの回
アイキャッチはAI生成イメージです。面積の比較には本文の縮尺図を使用しています。







