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紙を20回折ると厚さは約105m?倍々に増える数学と現実の違い|数学の雑学④

紙の層が階段状に重なる指数的な増加の概念イメージ

アイキャッチはAI生成のイメージです。数値や証明を表す図ではありません。

この記事でわかること
  • 半分に折るたびに、理想化した層数と厚さは2倍
  • 厚さ0.1mmなら20回で約104.86mという計算になる
  • 計算上の厚さと、実際に折れる回数は別の話

薄い紙でも、半分に折ることを繰り返すと急に分厚くなります。では、厚さ0.1mmの紙を20回折ったらどうなるでしょう。「身近な数学の雑学」第4回は、足し算の感覚を超えて増える指数関数的な増加を、紙の層から考えます。

目次

1回ごとに増えるのは同じ厚さではなく同じ倍率

1枚の紙を半分に折ると2層、さらに全体を半分にすると4層、その次は8層です。毎回1枚ずつ足すのではなく、それまである層をすべて2つに重ねるので倍になります。

考え方の参考:ケンブリッジ大学NRICH「Part 1: Build Your First Model」(資料確認:2026年9月13日)。以下の具体例・計算表は本記事用に作成しています。

ここでは空気の隙間、圧縮、折り目の膨らみを無視し、どんな回数でも全体をきれいに半分に折れると仮定します。出発点の厚さ0.1mmも計算のための仮定で、すべての紙の実測値ではありません。

0.1mmの紙を20回折ると、計算上は約105m

n回折った厚さは0.1×2のn乗 mmです。折っていない0回は2の0乗=1で、0.1mmから始まります。単位をそろえて、増え方を表にしてみましょう。

折る回数層数理想化した厚さ
010.1mm
120.2mm
5323.2mm
101024102.4mm(10.24cm)
15327683.2768m
201048576104.8576m
301073741824約107.37km

10回から20回は、回数だけ見れば2倍ですが、厚さは2の10乗=1024倍です。「10回分増やす」ことと「厚さを10倍にする」ことは違います。

最初はミリ単位なのに、表の後半で急に景色が変わりますね。倍々の増え方は、数字で追うと迫力があります!

なぜ実際の紙では同じようにできない?

この式が数えているのは、理想的に重なった層です。現実には折るたびに縦や横の大きさが縮まり、厚くなった全体を曲げる余裕がなくなります。折り目も膨らみ、必要な力や紙の大きさにも制約があります。計算結果を、そのまま普通の紙でできる実験として受け取ることはできません。

「紙は絶対に何回までしか折れない」と一律に断定するのも、この厚さの式だけからは導けません。紙の形、大きさ、材質、折り方が違えば条件も変わります。モデルが説明している範囲を意識して楽しむのがポイントです。

10回足す場合と、10回倍にする場合を比べる

0.1mmから始めて、1回につき0.1mmずつ10回足すなら1.1mmです。一方、10回2倍にするなら102.4mm。最初は似た小さな数字でも、操作の違いが大きな差になります。

この例を別の話に使うときは、「毎回2倍になる」という仮定が本当に続くかも確かめましょう。現実の人数や物の量には上限があるため、ずっと同じ倍率で増えるとは限りません。

ミニクイズ:20回の厚さを半分にするには?

答えは19回です。折る回数を10回にする必要はありません。1回戻すだけで厚さが半分になり、19回なら52.4288mです。指数的な増え方では、わずかな回数の違いが量を大きく変えることが分かります。

「身近な数学の雑学」連載

身近な疑問を1つずつ、具体例と計算で楽しむ連載です。公開済みの連載記事はこちら

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