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ハトの巣原理とは?13人なら同じ誕生月の人が必ずいる理由|数学の雑学⑤

複数のハトが巣箱を共有するハトの巣原理のイメージ

アイキャッチはAI生成のイメージです。数値や証明を表す図ではありません。

この記事でわかること
  • 箱より物が多ければ、どこかの箱には2個以上入る
  • 13人いれば、同じ誕生月の人が必ずいる
  • 「起こりやすい」と「必ず起こる」を分けて考えられる

13人が集まったとき、誕生月が同じ人は必ずいるでしょうか。答えは必ずいるです。どの月が人気かを調べる必要も、確率を計算する必要もありません。「身近な数学の雑学」第5回は、見た目以上に強力な「ハトの巣原理」を紹介します。

目次

ハトの巣原理とは「入り切らない」という論理

3つの巣に4羽のハトが入り、すべてのハトがどこか1つの巣に入るとします。各巣に1羽以下しかいないなら、合計しても3羽まで。4羽いるという条件と合わないので、どこかには2羽以上がいるはずです。

考え方の参考:Wolfram MathWorld「Dirichlet’s Box Principle」(資料確認:2026年9月13日)。以下の具体例・計算表は本記事用に作成しています。

これがハトの巣原理です。ハトや巣はたとえなので、人と誕生月、カードと分類などにも置き換えられます。重要なのは、すべての物を決めた箱のいずれかに入れられることです。

13人なら同じ誕生月が必ず重なる

1月から12月までを12個の箱と見なし、人を生まれた月の箱に入れます。12人なら全員が違う月という並びも可能ですが、13人目を加えると、すでに人のいる月に誰かが重なることになります。

人数箱の数言えること
1212か月同じ月の人がいるとは限らない
1312か月どこかの月に2人以上いる
2512か月どこかの月に3人以上いる

25人の行も同じ考え方です。各月2人以下なら全部で24人まで。25人いるなら、少なくとも1つの月に3人以上いなければなりません。どの月かまでは、この原理だけでは分かりません。

名簿を見なくても「必ずいる」と言い切れるのが気持ちいいですね。難しい計算より、分け方がものをいう問題です!

靴下の色なら、何枚取れば同じ色がそろう?

引き出しの中に黒・白・青の3色だけの靴下があり、少なくとも4枚入っているとします。見ずに取り出し、同じ色の2枚を必ず得たいなら、4枚で十分です。最初の3枚がすべて違う色でも、4枚目はそのどれかに重なります。

これは色がそろうという保証です。左右やサイズまで一致する保証にはなりません。「箱」を色だけにしたのか、サイズも含めた組み合わせにしたのかで、数える分類が変わります。普段の問題でも、何を一致と呼ぶかが大切です。

誕生日問題の23人と、どう違う?

第1回の「23人で約50.73%」は、誕生日が一様・独立という仮定を置いた確率でした。一方、365種類の月日だけを使うなら、366人で一致が必ず起こります。うるう日も含めて366種類にするなら、保証に必要なのは367人です。

誕生日の分布が偏っていても、この人数なら必ず重なるという結論は変わりません。ただし、23人でもたまたま一致することはあります。「絶対に重なる人数」は、「初めて重なる可能性が出る人数」とは別なのです。

ミニクイズ:10人を3チームに分けたら?

全員をいずれか1チームに入れるとき、少なくとも1チームは4人以上になります。もし全チームが3人以下なら合計9人以下になってしまうからです。実際の分け方は4・3・3でも、8・1・1でも構いません。最大のチームがどこまで小さくできるかを考えるときにも、この原理は役立ちます。

「身近な数学の雑学」連載

身近な疑問を1つずつ、具体例と計算で楽しむ連載です。公開済みの連載記事はこちら。

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